はじめまして。五月の蝿と申します。みなさまシーズン15お疲れさまでした。
生まれて初めて最終3桁順位/レート1950を達成しましたので、記念として記事にさせていただきたいと思います。
初めての構築記事で至らない点も多いかともいますが、読んでいただけると泣いて喜びます!
本ROM TN:ごがつのはえ 最終6887位/レート1725
サブROM TN:のびしろ 最終842位/レート1961
使用構築
構築経緯
遡ること13年前...。筆者の青春はポケモンBW。カバドリ、バンドリ、トノグドラ、そしてノオーガブ。天候パの並びにときめいた日々...。
しかし度重なる天候ナーフ。そして今作の最大の択システムであるテラスタル。30歳を超えた天候好きライト層ポケおじに対して環境はあまりに冷たかった。
テラスタルというどうしても択が生じる対戦ルールの中、択よわよわおじさんが安定して勝つためには。もがいてもがいてたどり着いた答えはバカ火力と定数ダメだった。
たくさん構築記事を読んだ中で最も気になった並びが、よーよー様の「腹太鼓ニョロボン+パオジアン」だった。
【ポケモンSVシングル】S13使用構築 最終361位 レート2003.738 欺瞞ニョロボン太鼓バトン - 駄目人間草子
※転載許可いただきました。感謝......圧倒的感謝ッ!!
やりたいことを通せさえすれば、択は最低限で圧倒的火力を押し付けるのみ。そして懐かしの雨偽装の並び。徹夜でニョロモの色厳選をした日々が昨日のことのように蘇る。
しかし、アローラキュウコンは今やトップメタの一角。オーロラベールへのマークも厳しい。選出画面では型の判別が難しいが確実に仕事のできる壁役はいないものか......いや、いるじゃないか。頑丈で粘土を持てて、世の中に出回っている型はメジャーなものだけでも軽く5つを超え、自主退場も可能。おまけにニョロ兄弟と並べれば、見た目は完全に雨パのアタッカー。そう、期待の新鋭ブリジュラスが。
こうしてブリジュラス+ニョロボン+パオジアンを表選出の並びとした。
この軸を通せないのは、ヘイラッシャなどの天然勢、ツツミやアローラキュウコンなどの早いアンコール持ち、コノヨザルなどの速い挑発持ち、ドヒドイデ入り毒菱展開、ママンロンゲ、岩オーガポン入り対面、フワライドやバシャパトラなどのバトン展開など。
そのほぼすべてに鋼テラス渦滅び貯水ニョロトノが崩しの役割を持てる。
このニョロトノを最大限に生かせるのは、守る身代わりと相性の良い毒菱軸。定数ダメ or 滅びの歌で相手テラスタルにも依存しない。
環境に存在するほとんどの初手要員に対して、何かしらの役割を持てるブーストエナジードクガを毒菱要員として採用。
最後に毒菱と相性が良く、詰ませ能力が高く、状態異常対策までできるグライオンを採用し、表選出を通せない時の第2の軸とした。
これで構築が完成。
選出パターンは表選出か裏選出かの2つのみ。もうテラスタルには歪ませられない。ただやりたいことを通すだけ。さぁ、忘れかけた青春を取り戻しにいこうか。
個体紹介
表選出
182(132)-99(A0)-150-145-101(124)-150(252)
H:徹底抗戦2回で退場できるように偶数
HB:
◎特化カイリューの地震+壁下地震を最高乱数切り耐え(瀕死率0.78%)
陽気ウーラオスのドレインパンチ+壁下ドレインパンチの瀕死率8.59%
HD:
◎特化アシレーヌのムーンフォース+壁下ムーンフォースを最高乱数切り耐え(瀕死率1.95%)
臆病ハバタクカミのムーンフォース+壁下ムーンフォースを確定耐え
S:最速(準速ウーラオス抜き)
ブリジュラスの型って200色あんねん。環境にいる型は、眼鏡、ジャポ、パワフルハーブ、オボン、残飯...。そんな中、持ち物採用率圏外の粘土壁ブリジュラスなど考慮できる人はいない。初手に壁を張った後にお相手が長考する瞬間が好き。
火力アイテム持ちでないアシレーヌとハバタクカミに対して行動回数を担保する努力値配分がオシャレポイント。
テラスタルは申し訳程度の胞子対策で草を選択。なお一度も切っていない。
メジャーな初手要員に対する行動
①連撃ウーラオス
初手リフレクター
先手取れたら襷考慮し徹底抗戦
②ブーストエナジーハバタクカミ
光の壁→ステルスロック→徹底抗戦
③非ブーストエナジーハバタクカミ
眼鏡警戒で初手光の壁
ムーンフォース2回耐えしそうなら襷考慮し徹底抗戦
④ブリジュラス
たいてい流星群かステルスロックからくるので初手光の壁
余裕があればステルスロック→徹底抗戦
眼鏡や急所で余裕がなければ頑丈考慮し徹底抗戦から
ステルスロック→光の壁→徹底抗戦
こちらが最速なので初手、2手目ではラスターカノン警戒で基本アンコール打たれない
光の壁見せるとアンコール打たれるが徹底抗戦で退場するので問題なし
リフレクター→徹底抗戦
アンコールなさそうならステルスロックをはさむ
初手龍舞は若干重い
⑦サーフゴー
光の壁→ステルスロック→徹底抗戦
初手速いこだわりトリック、悪巧みは若干重い
⑧炎オーガポン
リフレクター→ステルスロック→徹底抗戦
速いアンコール持ちは若干重い
⑨赫月ガチグマ
光の壁→ステルスロック→徹底抗戦
壁下で大地の力+真空波は耐える
⑩パオジアン
リフレクター→襷考慮し徹底抗戦
初手剣舞は厳しい
196(244)-90(A0)-149(164)-90-123(100)-90
H:腹太鼓でオボン発動するように偶数
HB:
◎特化パオジアンの弱点テラバーストを確定耐え
テラス時陽気パオジアンのサイコファング+噛み砕く+腹太鼓ダメージをオボン込み確定耐え
壁下で陽気ラオスの鉢巻インファ×2+腹太鼓をオボン込み91.6-104.3%
HD:
◎壁下で臆病ハバタクカミのムーンフォースを確定2耐え(41.8-49.4%)
壁下で特化赫月ガチグマのシルクブラッドムーン+真空波+腹太鼓ダメージをオボン込み確定耐え
ニョロ一家の長男。雨パのエースの顔をしてオール補助技の気遣いマン。パルデアのガチムチ達のマジレスを幾度となく赤ゲージで耐え、希望のバトンを繋ぐそのあまりにも献身的な背中は、涙無しでは見られない。
元記事様にもある通り、至る所からアンコールを打たれるので、アンコールの波動を感じたら挑発から入る。身代わりとドレインパンチは最後まで悩んだが、余裕がある1ターンが生まれた時にパオジアンの行動回数が1回増えることを重要視した。
筆者は物理技を使わない場合基本A0厳選をするまめな性格なのだが、最終日にモロバレル対面でテラス後の身代わりが+6イカサマを乱数で耐えた時、今までのA0厳選の全てが報われた気がした。
テラスタルはフェアリー半減の炎と毒で悩んだが、壁のおかげでウーラオス対面は等倍で受けれるため、炎水オーガポンの前で太鼓を叩ける炎を採用。ラティ兄弟やイエカシラなどエスパー使いも増えていたためこれでよかったように思う。
メジャーな初手要員に対する行動
①連撃ウーラオス
壁があればインファイト2回+腹太鼓ダメージをオボン込みで耐えるので、腹太鼓→バトンが安定。
雷パンチ持ちでもテラスを切る必要はない。
鉢巻インファイトだけ乱数。
②ハバタクカミ
壁があれば眼鏡ムーンフォースであってもC振りシャドーボールであっても腹太鼓ダメージ込みで2回耐えるので、腹太鼓→バトンが安定。
挑発持ちは降参。
③ブリジュラス
初手ブリブリ対面で流星群打ってるはずなので腹太鼓→バトンが安定。
吠えるの波動を感じたら挑発から。ドラゴンテールの波動を感じたら身代わりから。基本吠えるの方が多いので挑発優先。
電気技打たれたらダメージ見て必要に応じてテラスを切る。突っ張ってきそうなら臨機応変に身代わり。
脳死で太鼓バトンできない数少ない相手。
アンコールかムーンフォースから入られるのでテラスを切って挑発→腹太鼓→バトンが安定。
余裕があれば身代わりも残せたりする。
だいたいなんでも2回耐えるので腹太鼓→バトンが安定。
アンコールの波動を感じたら挑発から。
⑥サーフゴー
こだわりトリック持ちであっても初手のブリ対面で技が固定されているはずなので腹太鼓→バトンが安定。
比較的身代わりを残しやすい相手。
⑦炎オーガポン
アンコール持ちが多いのでテラスを切って挑発→腹太鼓→バトン。
テラスツタ棍棒急所が負け筋。
⑧赫月ガチグマ
腹太鼓→バトンが安定。
徹底抗戦の後に残飯が見えていたら欠伸ケアで身代わりから入ると1アド。
⑨パオジアン
耐え調整してるので腹太鼓→バトンが安定。
初手で弱点テラバースト打たれても2ターン目にテラスを切れば耐えてバトンできる。
155-189(252)-109(68)-×-85-179(188)
HB:
◎特化連撃ウーラオスのパンチグローブ水流連打を確定耐え
S:最速110族抜き
つよくてかっこいいパオジアン。2体を生贄にアドバンス召喚された破壊神は、テラスタル択を無視して全てを粉砕する。あまりにも爽快過ぎてパオジアン中毒になり、にわかファンを気取りポケモンセンターへキーチェーンを買いに行くも売り切れ。こういうところもなるほどつよくてかっこいい。
調整は元記事様のものをそのまんま拝借。パオジアンミラーで不意打ちを押しにくい歯痒さから、ワンチャン残る準速と最後まで悩んだが、最終日この調整のおかけで拾った試合が数試合あったためこれでよかったと思う。
元記事様のダメ計を見ていただけるとわかる通り、アドバンス召喚された破壊神を安定して受けられる者は天然勢以外に存在しない。環境にいる相手に対してはあらかじめ打つ技をほぼ決めておき、筆者のガラスメンタルをカバー。これにより考慮外の半減テラスに受けられた時にも、これは悪い夢に違いないと割り切ることができた。
テラスタルは霊を選択。カイリューの神速やパオジアンミラーの聖なる剣を拒否できるのはあまりにも大きい。
仮想敵と技選択
①ラティ兄弟、ランドロス、サーフゴー、カバルドン、コノヨザル、ガブリアスなど
悪半減テラスの頻度が少なく、基本上から殴れる相手
→基本噛み砕く
スカーフの波動を感じた時のみ不意打ち
②オーガポン、アシレーヌ
テラスを考慮せず悪技で貫けるが先制技持ちの相手
→基本噛み砕く
こちらの襷が生きていた時のみ不意打ちを考慮
③カイリュー、パオジアン
不意打ちを透かされる可能性があり、ノーマル格闘技で上から殴ってくる相手
→霊テラス噛み砕く
テラスが残っていなくても他の技を選ぶくらいなら噛み砕く
④イーユイ、トドロクツキ
テラスを考慮せず悪技で貫けるが上から動かれる可能性のある相手
→不意打ち
高火力先制技で縛ってくる相手
→不意打ち
⑥赫月ガチグマ、ブリジュラス、ディンルー
高耐久かつ悪半減テラスの頻度が多い相手
→氷柱落とし
壁下なら真空波はテラスしなくても余裕をもって耐える
⑦キョジオーン、テツノカイナ
高耐久かつ悪半減テラスと氷半減テラスが半々くらいの相手
→択を生む数少ない相手
ポケモンHOMEを見て、今期は塩には氷柱落とし、カイナには噛み砕くを選択
⑧ハバタクカミ
紙耐久かつ高確率で上をとられている相手
→氷の礫
⑨連撃ウーラオス
テラスなしでメイン火力を両方半減される相手
→不意打ち
耐久無振りであれば不意打ちで中乱数1発(ステルスロック込み確定1発)
テラスなし水流連打は耐えるため、不意打ち→氷の礫で問題ない
テラスあり水流連打は絶えないが、半減ではなくなるので不意打ちで確定1発
耐久振りウーラオスのテラスなし鉢巻水流連打は負け筋
裏選出
187(252)-67(A0)-88(60)-161(4)-136(44)-163(148)
HB:
◎特化パオジアンの噛み砕く+氷の礫を高乱数で耐え(87.5%)
HD:
◎臆病テツノツツミのハイドロポンプを高乱数で耐え(87.5%)
C:
草テラスエナジーボールでH108-D52連撃ウーラオスを高乱数1発(93.7%)
S:
準速110族抜き(C<S) 最速ウーラオスと同速
テラス込みで環境のほぼ全ての相手に出し負けない毒菱要員。一般的なSブーストドクガは陽気で耐久と素早さに振り切っていることが多いが、連撃ウーラオスとかち合った時に草テラスを切れば数的有利がとれる可能性があるため、少しだけ耐久ラインを下げ、Cを無補正にしてSに振った。エナジーボール読みで頻繁にカイリューに引かれたが、一致テラスでない神速は確定で2回耐えるため、「毒々→グライオン引き」か「鋼テラス切らせる+弱点炎の舞」のどちらかを相手に強要させる動きができ、そこまでテンポはとられなかった。先発でブーストエナジーテツノツツミと対面しても、よほどのことがなければハイドロポンプを耐えて返しのエナジーボールで倒せるため、突っ張って数的有利を狙っていた。
最速ウーラオスと同側なのが少しだけ気持ち悪いが、仮想敵の耐久ラインを考えるとSに回せる努力値がなかった。
197(252)-72(A0)-95-110-165(236)-93(20)
ほぼHD振り切り
速い赫月ガチグマ意識でSに20振り
ニョロ一家の次男。つぶらな瞳の引きこもり陰キャ。すごく雨を降らしそうな顔をしているが、雨の日は気分が落ちるため、別に雨は降らさない。
はじめは雨偽装のために採用しようくらいの採用理由だったが、一緒に戦ってみると想像の何倍も強く、裏選出のMVPと言っても過言ではない。
毒+みがまもの強さは、5世代以前から現代までずっと継承されており、1ターン隙をもらっただけで簡単に嵌めることができる。さらに、渦潮という技が偉く、毒と合わせて4ターンで相手のHPを削りきる。速めの赫月ガチグマに対してもだいたい上をとっているため、毒菱が撒けてさえいればみがまもで嵌められる。
火力があるようには見えないため、回復技持ちの多くはすぐ瞑想や龍舞の起点にしようとしてくる。こちらには渦潮+滅びの歌+守るがあるため、テラスを切ることで1回攻撃をいなせれば、先発で仕事をして死にかけのドクガと1-1交換させることができる。
特性の貯水も偉く、こだわりウーラオスの水流連打を受けて、身代わりで1ターンのアドをもらえる。水オーガポンとは異なり、すごく雨を降らしそうな顔をしているため、裏の貯水を考慮されない立ち回りをされることが多いが、別に雨は降らさない。
ドラゴン技とフェアリー技を受けることが多いため、テラスタルは鋼を選択。構築単位で重いツツミに対してもだいたいの技を半減以下に抑えることができる。
177(212)-116(4)-167(52)-×-117(172)-124(68)
H:8n+1(ポイズンヒールの回復量意識)
HB:
◎特化カイリューの+1無テラス神速をポイズンヒール込みで2耐え
HD:
◎テラス後に特化ハバタクカミの+1妖テラスムーンフォースをポイズンヒール込みで超高乱数2耐え(99.61%)
S:
準速キノガッサ抜き抜き
みがまもの名誉会長。BWで夢特性ポイズンヒールを取得した時、その先に見えた時代のうねりに震えが止まらなかった。持ち前の一撃刀は奪われたものの、その嵌め性能はまだまだ健在で、対策をしていない構築だと簡単に詰んでしまう。
調整はS11で結果を残されたA0様の有名なものを拝借させていただいた。正直この調整が完成され過ぎていて他の調整を使う気にならない。
テラスタルは赫月ガチグマに対してみがまもを展開できるように鋼を選択。苦手な龍舞スケイルショットカイリューにもワンチャンを残せる。
選出パターン
先述の通り、2つしかない。
①ブリジュラス、ニョロボン、パオジアン
壁→腹太鼓→つよくてかっこいい子。立ち回りは個体紹介に記載した通り。
通せそうなら基本こっち。
天然勢、テツノツツミ、岩オーガポン、ドヒドイデ入り毒菱、バトン展開などが見えたらこっち。
ドクガで毒菱→トノグライでサイクル。トノで有利対面を作り、渦滅びで数的有利をとり、ラス1滅びかグライのみがまもで詰めることが多かった。トノの渦滅びのラストターンで1-1交換が狙えるため、ドクガは先発で疲弊してもなるべくとっておく立ち回りをした。トノにテラスタルを切れた試合は勝率が高かった。
苦手な相手
◎挑発ハバタクカミ
ポケモンHOMEでも採用率圏外だったので景気よく構築単位で切り捨てたが、当たり前のように出会った。わかる、強いもん。壁に隠れようとした内気なブリジュラスが、採用率の女王に1ターン目から跪かされるたびに、「ごめんなさいごめんなさい」と言いながら震える指で降参を選んでいた。
ツツミがいる時点で裏選出を強要されるが、スケショカイリューにはグライオンによる受けが安定しない。なんとかテラスを絡めて毒ターンを稼いでごまかす窮屈な立ち回りになる。
・イエッサン+テツノカシラの並び
表選出だと、パオジアンの先制技が封じられた後にブーストエナジーテツノカシラを降臨されると厳しい。裏選出でも、初手のドクガがイエッサンのワイドフォースに対してテラスを切らないと仕事をできないので、序盤からかなりテンポをとられる。イレギュラーだが、先発トノで初手鋼テラスタルから入るようにしていた。
・ハバタクカミ+ランドロスの並び
カミ対面テラス腹太鼓のタイミングでランドロスに引かれて地震打たれたら終幕。
・後発アンコール
腹太鼓のタイミングでニョロボンより速いアンコール持ちに交代されたら終幕。
終わりに
やっと目標としていた最終3桁に残ることができました!生きている間に構築記事を書くのが夢だったので、自分なりに考えた並びで目標を達成できたことが素直に嬉しいです。十何年前からポケモンというコンテンツとずっと一緒に歩いてきましたが、こんな時代に生まれてこれたことが幸せでなりません。ポケットモンスター、ずっとずっと愛してる!
ここまで読んでくださり、誠にありがとうございました。次はいつになるかわかりませんが、いつまでもこの素晴らしいコンテンツを楽しんで続けていけたらいいなと思います。
それでは!